ベガルタ仙台 CSR・復興への取り組み

東北の女子サッカー普及のために
石巻市でCSRパートナー東洋ゴム工業とTOYO TIRES レディースU15フェスティバル2017を開催

2017年5月よりCSRパートナーとなった東洋ゴム工業株式会社の特別協賛により、株式会社ベガルタ仙台は9月23~24日、石巻市でTOYO TIRES レディースU15フェスティバル2017を開催した。

TOYO TIRESの感謝、ベガルタ仙台の願い

 TOYO TIRES仙台工場(所在地:岩沼市)は、宮城での成長と「MADE IN MIYAGI」への自負、感謝の恩返しとして、ベガルタ仙台の地域貢献事業、CSR活動に対するサポートをスタートさせた。
 そこには、ベガルタ仙台発足の背景に宮城県民や仙台市民の熱い思い、深い絆があり、TOYO TIRESにもまた、岩沼市を中心に地元との関係を育んできたという共通項がある。

 両社による共同事業、TOYO TIRESプレゼンツのサッカーキャラバンは、今シーズンすでに仙台市若林区や岩沼市にて2回実施しているが、今回のTOYO TIRES レディースU15フェスティバル2017の実現は「国内においてU15女子世代の大会が少なく、宮城、東北からレベル向上の足がかりを作りたい」という、当クラブ代表取締役社長の西川善久の願いにも合致しており、このパートナーシップを象徴する大会になった。

東北の女子中学生に対外試合の機会を

 大会について、マイナビベガルタ仙台レディースジュニアユース千葉泰伸監督は「女子のU15カテゴリーの公式戦が毎年7月には終了してしまう現状の中、9月にこのような実戦の機会を設けてもらえることは貴重なことで感謝している。勝利を目指して優勝を狙いつつも、課題としている前にボールを運ぶ、相手ゴールに向かってプレーすることに取り組んでほしい」と大会の意義と目標を掲げた。また「コンディションの良い芝の上でプレーできることは、選手にとっても気持ち良く、楽しい経験になる。もっと無邪気に感情を表現し、喜びを分かち合ってもらいたい」と最高の状態に整備された石巻市総合運動公園ふれあいグラウンドを評する。石巻市での開催ということについても「東日本大震災の最大の被災地のひとつ、石巻での開催は、宮城県内を中心に集まったすべてのチームにとって感慨深いものであり、大会を通じてそれらのチームとの交流も深めることも重要なこと。積極的な姿勢で臨みます」と復興支援としての側面も強調した。

 特に宮城を中心に多くのチームが集い、9月という時期に開催するという面の重要性は高く、参加した8チームのうち、他県からの出場となった2チーム、山形県上山市プレジールFCの浅野豊監督は「どうしても山形県のチームとの試合が多くなり、他県へ遠征する機会があまりなかったので、良い経験になった」、いわきFC Girls U-15の佐藤令治監督は「全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会と福島県リーグが終わってしまい、同年代のチームと戦う機会がなかった中、素晴らしい環境でプレーする機会をいただいた」と喜ぶ。

 また、いわきFCとベガルタ仙台はトップチーム同士が先日9月17日いわき市でチャリティーマッチを開催した関係を持つ。「お互い復興という面で同じ境遇にあるクラブ同士、サッカーで東北全体を盛り上げる一助になれば幸い」と東北のクラブ同士が協調して震災復興へ貢献することの意義を挙げた。

初優勝はマイナビベガルタ仙台レディースジュニアユース

 大会は株式会社ベガルタ仙台 大野裕深取締役が「ピッチも整っている中、選手は日ごろ鍛えている技を確認し、どうすれば強くなれるのかを考えてほしい。そして保護者のみなさまは、子どもの成長ぶりを目に焼きつけてほしい」と語り幕を開けた。

 23日は予選リーグ、24日は決勝トーナメントが行われ、決勝に勝ち上がったのは夏に行われた全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会にも東北代表として出場したマイナビベガルタ仙台レディースジュニアユースと、塩釜市を拠点とし、準決勝までに20得点をマークし、得点王争いトップに立ったFW佐藤真央選手を擁するFHTペアーズ。

 試合は前半開始2分にマイナビベガルタ仙台レディースジュニアユースDF近江渚選手のミドルシュートが決まって先制。9分にはFW宗形みなみ選手のループがネットを揺らし加点、前半は2-0とリードする。後半FHTペアーズも佐藤選手の攻撃力を生かし、反撃を試みたが、逆に15分にコーナーキックからFW伊藤萌衣選手がヘディングで合わせて3点目。19分には中央突破からMF石坂咲樹選手がシュート、23分にはドリブルで相手DF陣を切り裂いた宗形選手がこの試合2得点目を挙げ、マイナビベガルタ仙台レディースジュニアユースが5-0で勝利し、初優勝に輝いた。

 優勝後の千葉監督は「東北の女子サッカー普及を目的に開いた大会で、これまで試合で交流することが少なかった中有意義な2日間になった。点差を付けた勝利で優勝できたのは良かった」と今大会を振り返る。MVPに輝いた宗形選手は「足りないものを得ようと大会に臨んだ。ゴールを決め切る部分はまだ物足りないが、その部分を意識して練習していこうと思う」と、さらなる高みを見据えた。

 一方、準優勝となったFHTペアーズの佐藤選手は大会20ゴールで得点王に。「チームのみんなが守備をがんばってくれたおかげで、みんなで目標にした決勝まで行けて良かったです。最後は敗れましたが、この経験を高校年代にもつなげていきたいです」と真っ先にチームメートへ感謝した。特別賞を受賞したのはスピードを生かしてゴールを量産した、いわきFCの関根れのあ選手。「レベルが高い選手と一緒に試合ができて良い経験になりました。裏へのボールによく対応できたと思います。今後のトレセン活動や大きな大会で戦うとき、どんなプレーが相手に通じるのかがつかめたと思います」とハイレベルな相手との戦いで得たものは大きかったようだ。

大会の成功と将来

 表彰式の最後に東洋ゴム工業株式会社ブランドコミュニケーション部 部長 森国良征氏は「東洋ゴム工業は岩沼市で50年以上工場を創業し、宮城県に貢献するため5月よりベガルタ仙台のCSRパートナーになった。CSR活動の一環として行われた素晴らしい大会を、今後も引き続き開催したいと思う」と、今後の継続的な活動を示唆した。

 大会終了後には出場選手全員で記念写真。2日間、元気に天然芝を駆け回った女子中学生選手の表情はとても明るく、こうした大会を継続していくことで、東北の女子サッカーの普及、技術向上が進み、東北の地からなでしこジャパンで活躍する選手が誕生することを願わずにはいられない。